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PhysicsLab. 2017 Blog

東京大学理学部物理学科有志による、第90回五月祭企画「PhysicsLab.2017」のブログです。準備の様子や各班の内容を紹介していきます。

来て!見て!!わかる!!!超流動のフシギ

こんにちは、低温班の粂です。
前回の記事では班長の垂水くんがヘリウムの性質についてのお話をしてくれました。それによるとヘリウムが液体になるためには、なんと-269℃まで冷やさないといけないのですが...
僕たちの実験では液体のヘリウムをさらに冷却する
ことで見られる不思議な現象、『超流動』の様子・性質を動画に撮影しています!

超流動』、聞きなれない言葉ですよね。でも実は
そんなに難しい話じゃありません。
案外文字通りなんです。超、流れるんです。液体ヘリウムを冷やすと、めちゃくちゃ流れるようになっちゃうんです!Σ( ; ゜Д゜)

少し具体的な話をしましょう。液体には「粘性」というものがあります。要は「ネバネバ度」です。
液体のりとかハチミツは「粘性」が高く、どろ~んとしています。容器を逆さまにしてもなかなか流れてこない、みなさんも経験ありますよね?それに比べると水はなめらかに流れているように感じます。ですが、それでもある程度の「粘性」を持っていてゼロではありません。

ここまで来ると察しの良い方は分かったかもしれませんね(笑)。そうなんです、液体ヘリウムを冷やして『超流動』状態にすると、「粘性」がゼロになってしまうのです!!
...え、いまいちスゴさが分からない??
ですよね。僕も実験して様子をこの目で見るまではピンと来てませんでしたf(^^;(笑)

それもそのはず。皆さんが「日常生活で目にする液体」には粘性があるわけですから、「粘性がゼロになった液体がどんな様子なのか」なんて全く想像もつかないはずです。
ですが逆手にとれば、「『超流動』になった液体ヘリウムは『非日常的』な振る舞いを示す」と言うこともできるでしょう。ちょっと格好つけちゃいましたがホントのことなのです!


「コップに水を注ぐと水が溜まっていく」、日常では当たり前のこんなことを『超流動の液体ヘリウム』でやると一体どうなると思いますか...???


...と、いうことで僕たちの実験では『非日常的な振る舞い』を皆さんに分かりやすく見てもらえるような工夫が施されています。『視覚的に楽しめる実験』になっていますので、実験結果(撮影した動画)も皆さんの興味を惹き付けること間違いなしです!!

超流動状態になったヘリウムの超日常的な振る舞い、そして僕らがそれをどのように検証したのか、一体どんな動画を見ることができるのか。
気になった方は是非、低温班のブースに遊びに来てください!!きっと皆さんの想像の斜め上を行くような実験結果が待ち受けているでしょう( ^∀^)

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おまけ ~超流動超伝導
みなさんもしかしたら『超伝導』は聞いたことあるんじゃないでしょうか??よくリニアモーターカーの話なんかと一緒に出てくると思います。
物体を冷やしていくとある温度を境に「電気抵抗」が消失する、というやつです。

...あれ、なんか超流動と似てませんか??
物体を冷やしていくとある温度を境に「粘性」が消失する、これが超流動です。
実はこの2つの現象、どちらもBEC(ボーズ・アインシュタイン凝縮)の結果として現れていると考えられています!

僕たちは去年はBEC班として活動していました。BECは「ミクロな世界(量子力学)」と「マクロな世界(熱力学)」を結びつける「統計力学」によって予言された現象です。
超伝導超流動、これら2つの異なる現象の背景にあるBEC。詳しいことが気になった方は低温班の班員に質問してみてくださいね!お待ちしてますo(^o^)o