PhysicsLab. 2017 Blog

東京大学理学部物理学科有志による、第90回五月祭企画「PhysicsLab.2017」のブログです。準備の様子や各班の内容を紹介していきます。

【spin spin spin】

 初めまして、こんにちは。電子スピン班班長、及び副統括の齊藤巧真と申します。

このブログを訪ねて下さって、ありがとうございます。ぜひ一緒に物理を楽しみましょう。どうぞよろしくお願いします。

 

このブログを読んでいるあなたは、多かれ少なかれ物理に興味を持った人だと思います。物理と一口に言っても幅は広く、分野は多岐に渡ります。興味の対象も、また今の段階で持っている知識も人それぞれでしょう。

Physics Lab.2017は、来てくれる人みんなが、来る前よりほんのちょっと物理が好きになって帰ることを目指して、目下準備の真っ最中です。

 

さて、僕が班長を務める電子スピン班の説明をします。

 

あなたは、「電子」と聞いたら何を思い浮かべるでしょうか。電流は電子の流れ(の反対向き)だと中学校で習うので、それをイメージする人が多いかもしれません。

電流は、電子の持つ「電荷」という性質の流れです。電荷は、主に電気に関する作用をもたらします。

 

ところで、電子はもう一つ、「スピン」という性質を持ちます。これが何に関係するかというと、主に磁気に関する作用をもたらすのです。

例えば小学校に置いてあった棒磁石。あれが磁石としての性質を持つのは、磁石の中にある電子のスピンが自然に揃っていることが原因です。

スピン同士の間には相互作用がはたらきます。僕たち電子スピン班の展示では、その相互作用がもたらす効果の一環として、磁性体内のスピンの様子や、skyrmionというトポロジカルな性質を持つ準粒子などをお見せします。

 

最後に。実は数学にも強い興味があるので、機会があれば次はトポロジーの話もしてみたいですね。何学科だよって言われてしまいそうですが…。

トポロジーは、2016年度のノーベル物理学賞を受賞したテーマに大きく関わる数理です。

 

それでは、Physics Lab.2017による楽しい物理の世界を、どうぞお楽しみに!